2012年5月16日水曜日

新型(豚)インフルエンザは、アメリカ史上最大級の隠蔽工作


掲載2009年11月7日

内容紹介・訳者メモ

豚インフルエンザ騒ぎのインチキについては既に多くの情報が流れているが、このブレイロック博士の調査報告は、公式情報に基づいて記述されているところに大きな意味がある。少々長いが、憶測・深読みは控え目にして、事実を忠実に追いたい方には必読である。

<注目ポイント>

1.妊婦へのワクチン接種の問題(流産、奇形児などの可能性)

2.H1N1の感染力・病原性がいかに微弱であるか(CDCの統計テクニック)

3.ワクチンの安全性検証は、ワクチンメーカーの社員によって7日間実施されただけ

4.他の様々なワクチンと同時接種の危険性(特に乳幼児)

5.基礎疾患、肥満、喫煙などと重症化・死亡の関係

このように米国では医療関係者からもワクチン反対意見が出始めており、世論調査では半分近くの人々がワクチンを受けない意思が示しているそうだ。タミフルのように、結果的に新型ワクチンの最大顧客は日本だった、なんてマヌケなことにならないことを願う。

ラッセル・ブレイロック博士

By Dr. Russell Blaylock

(Mercola.com by Dr. Joseph Mercola)

2009年11月3日

我々が歴史と経験から学んだこと。

それは、政府も国民も、歴史から何も学ばず、

歴史から得た教訓を生かして行動することも

ありえないということだ。

    (G.W.F.ヘーゲル)

今年3月にメキシコで最初の感染が見つかって以来、私はインフルエンザ(H1N1)の「パンデミック」の進展する様を追ってきた。この調査を進める上で私は、専門家同士で内容を精査された、上質の論評、CDC(米国の疾病対策予防センター)のデータ、一般に認められたウィルス学の教科書を、情報源として利用するよう努めてきた。

この手の調査では常に、過去の疫病の流行で起きたこととの関連を押さえ、整理する必要がある。読んで頂ければ分かることだが、私が参考にした資料の大半は、CDC、NIH(米国の国立衛生研究所)、NIAID(国立アレルギー・感染症研究所)、NEJM(ニューイングランド医学情報誌)などの公式情報である。したがって、私が主流から外れた文献・資料を使っているという非難はできないはずだ。

妊婦が新型インフルエンザで特に危険ということはない

最初から(まだWHOがレベル6のパンデミックを宣言する前から)、今回の流行は50年に一度あるかないかの恐ろしい致死的な大流行になるかもしれないと、ある「科学者」のグループは、警報を鳴らしていた。

当然ではあるが、ワクチンのメーカーは、この恐怖をできるだけ煽り立て、世界に供給する「パンデミック」ワクチンを製造する企業の仲間に入ろうとして、目立たないようにWHOと交渉していた。WHOに選定されれば、何百億ドルという利益が確保できることになる。

感染が米国に拡大し始め、さらに世界へと広がっていくと、奇妙な特徴が明らかになった。1950年より前に生まれた人は感染に対する抵抗力が高く、25歳から49歳の人に、病原性がやや高い(病気を起こしやすい)ことがうかがえた。早い段階で、公式の情報は、季節性のインフルエンザと比べると妊婦に特別な危険性があると伝えていた。【参考資料1】 後に判明したように、これは大嘘だった。

初期の調査では、H1N1は危険でもなく、感染力も強くないことが示されていた

パンデミックが宣言されると、ウィルス学者たちは、通常の方法(フェレット=実験用動物にウィルスを感染させる方法)で、このウィルスの潜在的な能力を分析した。【参考資料2】 その結果、H1N1ウィルスは、通常の季節性インフルエンザと比べ、若干深く肺の中に入り込んで行くけれども、病原性が高いということはないのが明らかになった。どう判断しても、1917年~1918年のH1N1ウィルスの病原性に匹敵するものではなかった。他の器官組織への感染もなかった。特に重要な点であるが、脳への感染はなかった。

そして次に、彼らは、人間へのウィルスの感染拡大力を分析しようとした。その検査結果(複数)は、相矛盾する内容となったが、最も優れた検証では、ウィルスはそれほど他に感染しないことが示されていた。実は、家族の一人がH1N1ウィルスに感染しても、家族の他のメンバーに伝染する確率は10%であることがCDCの調査(未発表)で分かっていた。極めて低い伝染力である。

これは後に、ニューヨーク州で起きたことで裏付けられることになる。大統領の科学技術諮問委員会が予測した50%をはるかに下回る6.9%の人々がウィルスに感染しただけだった。【参考資料3】 1917年~1918年の豚インフルエンザ流行のときの世界の感染率は20%に過ぎなかったことを参考までに記しておく。【参考資料4】

同委員会は、180万人が入院し、30万人がICU(集中治療室)に入る必要があると予測していた。さらに、病院が人であふれ、死にかけた人たちを治療するICUのベッド数が不足するとも予測していた。信じられないことだが、彼らは9万人が死亡すると予測していたのである。

大々的な恐怖の利用

それだけでは満足しなかった彼らは、乳幼児だけでなく、妊婦にも特別な危険があるという話をふれ回って、更に恐怖を煽った。我々は毎日のように、心臓病、糖尿病、癌など免疫抑制的な病気を基礎疾患として持つ人々だけでなく、若く健康な人も死んでいると聞かされていた。恐怖担当大臣(CDC)は、過労気味になるほど、破滅がやってくる、もう終わりだと吹聴して歩き回った。恐怖に怯えた人々は合理的な判断ができないこと、ワクチン販売のためにパニックほど効果的なCMはないことを知っていたからである。

こうした不吉な予測が、オーストラリアとニュージーランドにも広がり、秋・冬の季節に入った両国では、H1N1と関連入院の報告件数が増加し始めていた。最近になって、NEJM誌に、アメリカの入院事例【参考資料5】とオーストラリアとニュージーランドのICUの事例【参考資料6】を分析した重要な記事が二本発表されている。この非常に興味深い調査について分析してみることにする。

今回のインフルエンザ・ウィルスに関しては、科学的に明らかになっていることと、マスコミが報道していることの間に、芝居がかった食い違いがある。後述の通り、99.9%の人にとって今回のウィルスの感染は非常に軽い症状である。

オーストラリアとニュージランドの状況は、米国の誤りを証明した

南半球の諸国は、インフルエンザ流行のピークである秋・冬を既に越している。大半の地域で死者数も入院患者数も比較的少なく、伝染病学者もウィルス学者も、南半球でのウィルス流行が予想外に軽かったことに驚いている。

2009年10月8日のNEJM誌に掲載された「AZIC調査」は、ニュージーランドとオーストラリアの全ICU入院事例を分析し、数々の要因を考察している。【参考資料6】そこで分かったことは以下の通りだ。

ICU入院の事例

2,500万人の人口の内、722人が診断の結果H1N1インフルエンザと確定され、ICU収容となった。全体では856人がインフルエンザ・ウィルスで収容されたが、11.3%は亜型のないA型であり、4.3%は季節性のインフルエンザだった。

この調査では、ウィルス性肺炎で収容された人数も分析し、以下のような事実を明らかにしている。

ウィルス性肺炎で病院収容された人数(年別) 【参考資料5】

? 2005年 57人

? 2006年 33人

? 2007年 69人

? 2008年 69人

? 2009年 37人

ご覧の通り、2009年に実際にウィルス性肺炎で入院した人は、前年より32人減少している。CDCなどの公衆衛生(恐怖煽動)当局は、大量の人々が「インフルエンザ」で死んでいるように思わせたいのであろうが、実際にはインフルエンザ・ウィルス性肺炎であり、診断が確定している場合も未確定の場合も、大半の人は基礎疾患がある上で二次的に他の合併症を起こして死亡しているのである。

また、平均的な人が、最終的にICU収容まで行き着く危険性は35,714人に1人(0.00285%)であり、信じられないぐらい低いリスクだったことも明らかになっている。実際にICUに収容された年齢構成を見ると、25歳から49歳の層が最も多かった。生後1歳までの乳幼児は、人口当たりの収容率が高く、死亡率も高かった。

大半の子供はワクチンへの反応が乏しい

この年齢の赤ちゃんは、季節性インフルエンザ用であってもH1N1用であっても、ワクチンに対する反応が乏しいことは注目に値する。歴史的に最大級の規模の調査で、2歳以下の子供には季節性のインフルエンザ・ワクチンの予防効果が全くないことが分かっている。【参考資料7】

最近完了した新型H1N1ワクチンの有効性に関する調査(NIAIDが報告したもの)によると、2歳11ヶ月以下の子供の75%、3歳から9歳までの子供の65%については、H1N1ワクチンの予防効果が無かった。【参考資料8】

ワクチンでH1N1感染リスクは2倍になる

1,200万人を対象にしたカナダの未発表の新調査も重要であり、併せて考える必要がある。この調査によると、CDCとNIHが勧めている季節性インフルエンザ・ワクチンを接種すると、H1N1感染の発現リスクが2倍になる。また、感染がより重症化することにもなる。政府の専門家のアドバイスはそんなものだ。

肥満した人のH1N1合併症のリスクは6倍

先述の通り、大方の権威筋は、H1N1株ウィルスは、インフルエンザのウィルスという意味では、かなり穏やかであるという意見で一致している。大半(99.99%)の人々には、極めて短期間の軽い症状が出ている。

私が人数や危険性について議論する際に、重症や死亡を経験している人々の悲惨さを軽く考えているわけではない。どんな死亡も悲劇には違いない。 今、議論しているのは、このウィルスの危険が、政府や医療界がやろうとしている過酷な手段を採用するほど大袈裟なものであるかという問題である。本質的に実験段階でろくに検証されていない、効果の疑わしいワクチンを、大量の人々に接種すべきかという問題である。


不安は、パニック発作の随伴症状を攻撃する

この調査は、ICUに収容された人々の健康上のリスクについても調べているが、残念なことに死亡した人々の基礎疾患のことを調べていない。アメリカの調査では、死亡の可能性が高かったのは65歳以上であり、その100%全員が感染前に基礎疾患を持っていたことが示されており、これは参考になるだろう。

このカナダの調査、そしてアメリカの調査で判明した驚くべき事実の一つに、ICU収容・死亡リスクをもたらす要因としてより重要な要因は、肥満だったということがある。太り過ぎの人は、正常な体重の人に比べると、ICU収容率が6倍高い。後述の通り、子供や妊婦に対するリスクとしても、肥満は重要な意味を持っていた。これはマスコミやCDCなど公衆衛生当局がまったく言っていないことである。

調査によると、ICUに収容された人の32.7%は、喘息(ぜんそく)他の慢性の肺疾患を持っていた。この肺疾患の割合は平均的な人口における割合よりも遥かに高い。オーストラリアとニュージーランドの調査にも、多くのアボリジニ(先住民)やトレス海峡からの患者が見受けられた。これらの人々は、概して栄養不足であり、免疫システムの機能が弱いことが知られている。

肥満は、インスリン耐性(抵抗性)とメタボリック(代謝)症候群の発生率が高いことと関係があるが、この両方とも感染の重症化リスクを増大させるものである。たとえ病原性の低い(穏やかな)ウィルスであっても重症化する可能性が高くなる。

H1N1ワクチンは通常のインフルエンザ・ワクチンとは製法が違う!

CDCや医師、マスコミが、この実験的なワクチンを全ての妊婦に接種するように主張していることについて、私は心底腹立たしい思いである。マスコミは、「このワクチンは、季節性のインフルエンザ用とまったく同じように製造されている」というメーカーの決まり文句を繰り返すばかりである。それは事実ではない。確かに鶏卵は使うが、それ以外については、急遽製造するということで、メーカーは安全面でさまざまな省略をしてよいことになっている。

オーストラリアとニュージーランドには合計で25万人の妊婦がいる。ICUに収容されたのは、66人に過ぎない。妊婦3,800人につき1人(0.03%)である。【参考資料6】別の言い方をすれば、ICUに入るほど重症化する確率は99.97%無いと、この両国の女性は安心してよいのである。

妊婦だということで危険はない。ただ、太った女性は危険だ!

さらに追求して、なぜ66人の妊婦はICUに収容されることになったのか? アメリカの調査【参考資料5】で分かる通り、この妊婦たちの大半は、肥満もしくは病的肥満であり、基礎疾患を持っていた。オーストラリアとニュージーランドの調査【参考資料6】は、妊婦に関して、肥満は実に大きなリスク要因であり、肥満は基礎疾患の高いリスクと関連していることを明らかにしている。

さらに同調査は、H1N1感染による死亡は、年齢と最も良く相関している(年齢が高いほど死亡率が高い)と、マスコミが言っているのとは逆のことを明らかにした。調査は、以下のような文章で締めくくられている。

我々の調査では、病院で死亡した患者の割合は、季節性のA型インフルエンザでICUに収容した患者を対象として前に報告されたものと比べて高いものではなかった。【参考資料6】

実際、H1N1株ウィルスに感染しICUに入るほど重症化した人の84.5%が帰宅し、14.3%が死亡しており、一方、季節性インフルエンザでICUに入った人は72.9%が退院し、16.2%が死亡している、と報告している。つまり、季節性インフルエンザの方が死亡率が高かったということだ。

NEJMによる最近のアメリカの状況調査

同じ10月8日発行のNEJM誌の中に、H1N1株ウィルスのアメリカでの状況について報告されている。【参考資料5】 その調査では、2009年4月から6月までにインフルエンザ感染が拡大した24の州のデータを検討している。多くの米国でのインフルエンザ流行のケースと異なり、今回の流行は早い時期に始まり、9月の末にはピークを向かえ初め、10月下旬には沈静段階に入ったことを念頭に置いていただきたい。

この調査は、13,217件の感染症例を検証している。その内、1,082人が入院している。以下に調査結果を紹介する。

基礎疾患

全入院患者の内、

? 子供の60%は基礎疾患を持っていた。

? 成人の83%は基礎疾患を持っていた。

患者の32%は、2種類以上の危険な状態を招く内科的疾患を持っていたことも明らかにしている。我々は、25歳から49歳の若い成人層が最大の危険にあると、ずっと聞かされている。成人の83%が基礎疾患を持っていたことに注目してほしい。つまり、真実としては、24の州の1,082人の内、たった292人の「健康な」人が、入院を要するほど重症化したということになる。何千万人の中の健康な292人である。慢性的な基礎疾患を持っていないのであれば、それほど大きなリスクではない。

H1N1の死亡要因としての基礎疾患

65歳以上、つまり、最も病院で死ぬ可能性が高そうな人々を見ると、100%基礎疾患を持っていた。全員だ。24の州全体で、65歳以上の健康な人は1人も死亡していないことになる。

恐怖を売り歩くマスコミや政府機関が特別に標的にしている子供はどうだっただろうか? 調査によると、60%は基礎疾患を持ち、30%は肥満もしくは病的肥満だった。

以前のCDCの調査では、死亡した子供の3分の2は、神経障害または喘息などの呼吸器系疾患を持っていることが報告されていた。【参考資料3】 60%という数字を取り上げるならば、2009年10月24日までに死亡が報告された84人の子供の内、健康であるにもかかわらず死亡したのは34人だけということになる。3億百万の人口の国で84人ではなく、34人だ。また、CDCの数字によると、昨年の季節性インフルエンザで死亡した子供は116人だったことも注目すべきである。【参考資料9】

記憶しておいてほしい。4千万人の子供がいる国で、健康な子供34人である。2003年には9千万人の子供が季節性のインフルエンザの合併症で死亡したとCDCは報告している。ニール・Z・ミラー(Neil Z. Miller)の優れた著作『ワクチン安全マニュアル』に示されているが、インフルエンザ・ワクチンが小さな子供に投与されるようになって以来、インフルエンザによる死亡率が7倍に増加したのは皮肉なことである。【参考資料10】 ワクチンに含まれる水銀が免疫を抑圧するので、当然と言えば当然である。

小児科のインフルエンザ死亡件数はインフルエンザ・ワクチンで悪化

? 1999年 29人死亡

? 2000年 19人

? 2001年 13人

? 2002年 12人

? 2003年 90人(5歳以下の子供に大規模接種がなされた年)

? 2006年 78人

? 2007年 88人

? 2008年 116人 (6ヶ月から1歳11ヵ月までの子供の40.9%にワクチン接種された)【参考資料11】

この調査でも、オーストラリアとニュージーランドの調査でも、子供の肥満がICU収容や死亡に至る危険を増大する大きな要因であったことを、親は認識しておくべきだ。これは、子供の肥満がいかに危険であるかを強烈に示す事例であり、全ての親は、子供の食事に、グルタミン酸1ナトリウム(あらゆる食品ベースの興奮性毒添加物)、過剰な砂糖、過剰な高血糖・炭水化物を避けるべきである。これは妊婦にも言えることだ。

他のワクチンもH1N1の重症化の危険を増やすことを親は知っておくべき

ワクチンに関する議論で重要なことが一つ忘れられている。特に小さな子供や乳幼児について言えることだが、現在出回っているH1N1株ウィルスのようなウィルス感染に対して、他のさまざまなワクチンがどのように影響するかの問題がある。いくつかのワクチンは、強力に免疫を抑圧することが知られている。たとえば麻疹(はしか)、おたふく風邪、風疹のウィルスは、生きたウィルスを入れてあるMMRワクチンで見られるように、全て免疫を弱らせる。【参考資料12、13】

ということは、子供がMMRワクチンを接種すると、その後の二週間から五週間は、免疫システムが弱体化することを意味する。人々の間に流行しているウィルスやバクテリアに極めて感染しやすくなるのである。医学の世界では十分に理解されていることであるが、こんな説明を受けている母親は殆どいない。

ヘモフィラス・インフルエンザに対するHibワクチンは、免疫を抑圧するワクチンであり、このワクチンを接種した子供は、接種後最低一週間はインフルエンザ菌髄膜炎を発症する可能性が高くなることが知られている。【参考資料10、14】 幼児は、MMRワクチンとHibワクチンの両方を接種する。

CDCが勧め、多くの州が採用しているワクチン接種計画によると、子供たちは1歳でMMRワクチンとHibワクチンを接種する。両方とも免疫を抑圧する。

生後2ヶ月から4ヶ月で、Hibワクチンを接種する予定になっている。したがって、生後2ヶ月から4ヶ月で、そして、再び1歳で、ワクチンが誘発した免疫抑圧を原因として、深刻な感染合併症の極度のリスクに晒されることになる。ニュージーランドとオーストラリアの調査では、若年層で最も死亡が多かったのは生後12ヶ月までの子供であったが、まさにこれらの免疫抑圧性のワクチンを接種するタイミングと重なっている。【参考資料6】

入院となり死亡に至った「健康」だったとされる子供たちは、実は、幼児期の通常のワクチンによる免疫抑制の犠牲者だった可能性がある。医療系エリートは、そうしたデータを記録しないし、必要な調査も行わないため、真相を確認することはできない。生後6か月以上の全ての子供に毎年接種することが勧められている季節性のインフルエンザ・ワクチンも、水銀を含むチメロサールの効果で免疫を抑制することを思い出してもらいたい。【参考資料15】

3歳以下の乳幼児は、水銀を含まない季節性インフルエンザ・ワクチンを接種するが、3歳以上の子供は、毎年、水銀入りのインフルエンザ・ワクチンを接種することになる。(一般的に、1回分の季節性インフルエンザ・ワクチンには、25マイクログラムの水銀が入っている)


リンゴ酢の減量、昆布

もしも親がCDCの言う通りに子供にワクチンを打つのを許すならば、2本の季節性インフルエンザ・ワクチン、2本の豚インフルエンザ・ワクチン、そして、肺炎球菌ワクチンを接種することになり、6歳までに子供が接種するワクチンの数は41本に増加する。これによって蓄積するアルミニウムと水銀の量は相当なものになり、ワクチンが誘発するミクログリア活性化を引き金とする激しい脳の炎症にもつながる。【参考資料16】

H1N1の変異ウィルスによる重症化リスク

この24の州を対象にした調査では、何千万人の内、合計67人がICUに収容されたことが分かっている。つまり、病院に搬送された人の6%だけが集中治療を要するほど重症化したのである。この67人の内、19人(25%)が死亡し、67%が明らかに長期的に基礎疾患を持っていた。ということは、24の州の何千万人の中で、感染前に「健康」とされた人の、たった6人が死亡したのである。これが大規模なワクチン接種キャンペーンの理由になるだろうか?

入院した1,082人の内、93%が最終的に回復して退院し、7%が死亡した。極めて低い死亡率である。分析結果によると、死亡した症例は次の三つの特徴に合致していた。

? 高齢者。

? 発病後、48時間後に抗ウィルス薬の投与を始めた。

? 季節性ワクチンを接種していたか否かとは相関がなかった。

三番目は特に興味深い。季節性のインフルエンザ・ワクチンは、何らかの予防につながると想定されていたからである。しかし、予防効果はなかった。

この調査で判明したのは、死亡した人は一人として、発病後48時間以内に抗ウィルス薬(タミフルまたはリレンザ)を投与されていないこと、生死を決する48時間に抗ウィルス薬を投与された人が死亡するのは稀であること、リレンザはタミフルよりも遥かに安全であることだった。これが、重症化したICU患者の生存と相関する要因として確認された唯一の要因であった。

妊婦への危険はどうか? アメリカでの事例

マスコミは、ウィルスが妊婦に危険だという恐怖のストーリーで人々を慌てさせている。我々の多くは、妊婦と言えば、基礎疾患の無い、健康な若い女性をイメージする。この調査はいろいろ明らかにしてくれているが、非常に重要な要素をいくつか省いている。

一般と比較して、妊婦は入院になる可能性が6倍高いと、我々は聞かされている。この数字は、一般人の1%が入院を必要とするのに対し、妊婦は入院になる可能性が7%と高いと推定されることに由来している。(これは調査結果が示すよりもかなり高い数字である。実際には1%の非常に小さな部分である)

オクラホマ大学健康科学センターの内科医学教授マイケル・ブロンズ博士は、eMedicine medscape.com(ウェブ医学部)のために書いた記事で、妊婦がH1N1感染で入院するリスクは、妊婦10万人につき0.32人である(30万人の妊婦に1人ということ)と述べている。【参考資料17】 オーストラリアとニュージーランドの状況(南半球がインフルエンザのピークを迎えた時期のデータ)と、インフルエンザのシーズンの最中にあるアメリカのデータを根拠として、妊婦が入院治療を要するほど重症化しない確率は99.97%であると言える。しかも、安全サイドで言える。

ICUに収容された妊婦の死亡率は7.7%であった。これは、伝染病のICU患者にしては、相当低い数字である。多くの人は、水分補給のために病院に収容されたのであって、感染そのものという意味での病気ではないことを想起してもらいたい。

喫煙と肥満がH1N1のリスクを増大する

さて、先述の通り、我々は妊婦というと、まったく健康な女性をイメージするが、現実のデータは随分と違っている。オーストラリアとニュージーランドの調査と同様に、30%以上の妊婦は肥満または病的肥満であったことが調査で判明している。その内、60%は基礎疾患を持ち、それが重篤な感染症(ウィルスとバクテリアの両方)の危険を増大させている。

この調査が、妊婦本人または家族の中に喫煙者がいるかどうかという要素を検討していない点は残念である。喫煙は、あらゆる種類のインフルエンザ・ウィルスの深刻な合併症の危険を大幅に増やすことが知られている。【参考資料18、19】 これにはいくつか理由がある。第一に、喫煙者の食事内容は、非喫煙者よりも粗末である。

第二に、喫煙は、気道の繊毛を破壊する。この繊毛は、粘液や残骸を掃除するのに重要な役割があるため、それが損なわれると肺炎を発症させるリスクが増大する。【参考資料20】 最後に、ニコチンは、極めて強力な免疫抑制物質である。【参考資料21】 これら三つの要因が一緒になると、インフルエンザの穏やかな時期であってもICU入りになるのに十分である。同様に、慢性的な喫煙者はマグネシウム値が低く、通常の薬物療法に抵抗性のある気管支けいれんを発症するリスクが高くなる。【参考資料22-24】

また、この調査では、違法な薬物使用の有無、貧困生活者の数、免疫を抑制するような薬あるいは免疫機能に不可欠な栄養分を消耗するような薬が処方されている人かどうか、を確認し忘れている。それに、この年齢層(15歳から39歳の範囲)の多くの人は、子供の頃に数多くのワクチンと追加免疫(ブースター)ワクチンを接種してきていることも忘れてはならない。

これが検討の対象外となった理由は明白である。かくして、今回の「大流行」を判断する上で決定的に重要な情報は排除されている。もしくは意図的に知らされていない。

細菌性肺炎と豚インフルエンザ

アメリカの調査によると、病院に収容された人の内、40%は肺炎になっていることがX線で確認されている。その内、66%は、喘息、慢性的な閉塞性肺疾患(COPD)、臓器移植のための免疫抑制、癌、神経障害などの基礎疾患を前から持っていた。

喫煙者(または喫煙者と同居)であるかどうかも、感染で深刻な反応を起こすリスクを高くするが、そうした人がどれぐらいいたかの情報もない。喫煙者は例年、細菌性肺炎の発生率がずっと高い。CDCの推定では、喫煙者は、非喫煙者と比べ、インフルエンザ・ウィルスで合併症を起こすリスクが200%高いとされている。

CDCは9月29日発行のMMWRで、77件のH1N1感染による死亡症例を対象とした肺組織の分析結果を発表した。【参考資料25】 その内、29%は、二次的な細菌感染(肺炎)を起こしていた。これは重大な調査結果である。CDCとマスコミは、大人だけでなく、子供に対しても肺炎球菌ワクチンの接種が必要だと主張しているからである。

この成人を対象とした調査では、ワクチンに使われている肺炎連鎖球菌を原因とする肺炎は、発生した肺炎の半分だけであることが分かっている。残りの半分は、別の型の連鎖球菌、ブドウ球菌、ヘモフィルス・インフルエンザ菌によるものだった。およそ18%の人の肺には、複数種の微生物が培養されていた。

検死解剖された全部の事例において、H1N1株感染に先立つ深刻な疾患があったことが判明したのは重要である。そして、全種類の細菌がチェックされたわけではないことも重要である。肺炎連鎖球菌のあった人たちも、ワクチンの予防効果のない微生物に多重感染していた可能性があるからである。

感染した子供たちに見つかった肺炎の大半は、肺炎連鎖球菌によるものではなく、黄色ブトウ球菌によるものだったことを、親は知っておくべきである。その場合、肺炎球菌ワクチンは、子供たちを守ることができない。

ワクチンを接種した妊婦の赤ちゃんは健康問題を多く抱える

極端なケースを除き、妊婦にはワクチンを打ってはいけないというのが、これまで医療の原則であり続けてきた。新生児へのリスクが高すぎるからである。この原則を逸脱した事例が、ここ最近で二つある。HPVワクチンのガーダシルが初めて発売されたとき、CDCとメーカー(メルク社)は、妊婦への接種を推奨した。

この危険な行為が始められて間もなく、多くの女性が流産し始め、先天性異常(奇形)で生まれる子供が増えたため、使用中止命令が出ることになった。【参考資料26】

妊娠中期および後期に、女性の免疫システムを刺激すると、幼児期の自閉症や十代以降に統合失調症を発症させるリスクが大きく上がることが知られている。【参考資料27】

乳幼児期および成長して成人になって以降も、発作行動のリスクが高くなることを示す説得力ある科学的根拠もある。【参考資料28】 事実、妊娠中に免疫学的な刺激を受けた女性から生まれた子供には、数多くの神経発達上および行動上の問題が発生する可能性がある。【参考資料29-32】

妊娠中に重篤なインフルエンザ感染症もしくは大腸菌感染症になると、これら全てが合併症となる大きなリスクがあることは事実であるが、女性が感染するリスクは、先述の通り、1%の中の極めて小さな割合である。にもかかわらず、彼らは全ての妊婦に少なくとも三種類のワクチン(その内二つは水銀入り)を求めている。女性の大半はワクチンによって予防効果が得られないことを示す証拠もある。

先に引用したブロンズ博士は、動物実験ではワクチンが胎児に及ぼす害が示されており、人体での安全性の調査は皆無であることを述べている。ピッツバーグ大学医療センターの産科教授ローラ・ヒューイットソン(Laura Hewitson)博士が最近行った研究によると、人間の乳幼児に使用されている一つのワクチンを猿の新生児に使用したところ、脳幹の発達に大きな異常が発生したことを明らかにしている。【参考資料33】 今回のH1N1株ウィルスの大規模ワクチン計画は、史上最大級の妊婦実験となり、記念碑的な惨事へと行き着く可能性がある。

いったい何件が本当に豚インフルエンザなのか?

CBS(アメリカの民放テレビ局)は称賛に値する。3ヶ月に及ぶ調査を実施し、我々は皆、CDC(「病気を抑制し阻止するセンター」と遠回しな名称が付いている)という政府擁護団体に騙されていることを示してくれた。【参考資料34】


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CBSがCDCに教えてほしかったのは、インフルエンザ症例とされるものの内、実際にH1N1であるのは何%なのかということだけだった。CDCはこの情報を抱き込むためにありとあらゆる行動を取り、最終的に情報公開法に基づく要求を受け、2ヶ月待たせてから、ようやくデータを公表した。何故CDCがこの情報を出したくなかったのか、7月後半にH1N1ウィルスの検査を中止したのか、今となって我々は知ることになる。

CDCのデータには、豚インフルエンザと報告されている症例の内、本当にH1N1型ウィルスであるのは、実は極めてわずかだったことが示されていた。CBSは全50州でデータを検証した。そして、例えば、ジョージア州では報告症例のたった2%がH1N1(97%がH1N1陰性)、アラスカ州では報告症例のたった1%がH1N1(93%がインフルエンザ陰性で、5%が季節性インフルエンザ)、カリフォルニア州では報告症例のたった2%がH1N1(12%が他のインフルエンザ・ウィルスで、86%がインフルエンザ陰性)であったことを明らかにしている。

CDCの最新発表によると、CDC自身の調査により、全国で検査された12,943件の標本の内、26.3%の症例のみがH1N1変異株ウィルスに陽性であり、それと同時に99.8%の標本は他の型のインフルエンザ・ウィルス(その多くは例年の季節性インフルエンザ)に陽性であったと報告されていることが明らかになった。

そして現在、CDCはインフルエンザの影響に関する報告のデータを全面的に変更している。ウィルスの型・亜型の識別を中止し、以前のデータに基づく古い数字に逆戻りさせたのである。このデータ収集の新方式は、2009年8月30日からスタートした。

CDCがこのような行動を取った理由として私に想像できる唯一の理由は、以前のデータでは明らかに、過去の季節性インフルエンザと比較し、あらゆる年齢層・人口集団において、入院も肺炎も極めてわずか、死亡者も限られており、多くの人(99.99%)にとってH1N1変異株ウィルスは極めて軽い病気しかもたらさなかったことが示されていたことである。これは、インフルエンザ流行の最悪の季節を乗り越えた南半球、そして米国では事実である。

今や、CDCはウィルスの型を判別していない。大半の症例は他の要因が沢山あるにもかかわらず、肺炎、入院、死亡は何でもH1N1のせいにできるのである。実際に、CDCは原発性肺炎の大半をH1N1によるものと分類できている。

実際には今年のインフルエンザ死亡数は少ない

CDCは、毎年36,000人がインフルエンザおよび関連合併症で死亡していると我々に告げたことを常に忘れてはならない。今までのところ、(CDCのデータをそのまま信じるならば)900人の死者と21,829件の肺炎が発生している。

これは36,000に遥かに及ばない。実際には、今年のインフルエンザ関連疾患による死者は、例年に比べて35,000人も少なかったと、安堵のため息をつくべき状況なのかもしれない。このままでは、歴史上最もインフルエンザの死者が少ない年として記録に残りそうである。

事実、CDCとWHOのデータによれば、世界的にみて、過去にH1N1で死亡した人は、季節性インフルエンザと比べると遥かに少ない。「米国の122の都市における肺炎とインフルエンザによる死亡率」を表す以下のCDCのグラフ は、現時点では、今年のインフルエンザ死者率は2008年と比べても遥かに低いことも示している。

では何故、政府とその召使いであるマスコミは、パニック心理に火を注ぎ続けているのであろうか?と疑問を持つべきである。一度ならずまたしても、男も女も子供も、国民全員にワクチン接種を義務化するということを議論しているのは何故だろうか?

さらに、命を救うためにはアジュバント(増強剤)MF-59もしくはASO3(スクアレン)が必要だという発表を間もなく聞かされることになるに違いないだろう。

CDCの書類からCBSが引き摺り下ろしたデータが正しいと前提すれば、今回のインフルエンザで沢山の人が死ぬ理由があるだろうか? 年齢層、性別、妊娠の有無に関わらず、過去のどんなインフルエンザ突発よりも、現在死亡している人の数は多くないというのが答えである。

この大流行は、統計の数字に軽く手を加えて作られたものであり、今後もそうであろう。未来を予言することはできないが、現在、米国、カナダ、ヨーロッパ、南半球で入手できるデータに基づけば、恐怖を触れ歩くマスコミと政府機関の行動を正当化する根拠は何もない。

人間の脳の認知部位は、二つの状況で良好に働かないと言われている。その二つとは、恐怖と怒りである。生死を分けるような状況を生き延びたことがある人や、そのような状況に生きている人の話では、そうした状況で生き延びるためには、いかに恐怖をコントロールできるかが最も大事であるという。恐怖に圧倒されると、おかしな判断をして死んでしまう。危険な状況そのものが原因で死亡するよりも、間違った判断で死亡する方が多いのである。

数年前のことだが、哀れにも死んでしまったお年寄りのことを思い出す。彼女は、うだるような暑さの中で、インフルエンザ・ワクチン接種の長蛇の列に並んで待っていた。彼女は卒倒して固いアスファルトで頭を打ったようである。

彼女が長い列に長時間立って並んでいたのは、CDCがその年のインフルエンザは年寄りにとって極めて致命的になるだろう、そしてワクチンは不足しそうだと発表したからである。後で分かったことだが、その年のワクチンは間違ったウィルスを使って製造されていた。だから危険なだけでなく、何ら予防効果はなかったのである。だが、ワクチンのメーカーは殺人の報酬を受け取っている。

「このワクチンのことで他に何か知らないことはありますか?」

オーストラリアの保険会社は、ワクチンを投与する医者の保険を引き受けようとしない。にわか作りの、実験段階のワクチンだからである。合併症の危険が高過ぎるので、保険を引き受けるリスクを取れないと感じているのだ。アメリカの医者と違って、ワクチンによって深刻な合併症が発生した場合の法的責任から庇護してくれるような特別法を通してくれる議会は、オーストラリアの医者にはない。

B型肝炎ワクチンを接種された何千万という赤ちゃんは、多重的な硬化症の発症リスクの310%増加につながることが後に判明したことも、特筆しておくべきだろう(そもそも、このワクチンには赤ちゃんを守る効果はない)。【参考資料36】 こうなると、こんな質問をしたくなるだろう。このワクチンについて知らないことは他に何があるのか?と。

一杯ある。

推奨される予防接種スケジュールに追加されて数年後に、マクロファージ筋膜炎と呼ばれる恐ろしい病気と関係あることが分かった。これは子供の場合、認知症のような深刻な病気と関係している。

そして、ガーダシル・ワクチン事件もある。何百万人という少女(若い女性)がワクチンを接種したが、数ヶ月の内に妊婦が流産し始めた。あるいは奇形児が生まれ、幼い少女が何人か死亡し、深刻なワクチン反応が発生する少女が増加し始めた。またしても、こう質問したくなるだろう。他に何か、このワクチンについて知らないことはあるのか?と。

たった一週間の安全検証を終えたワクチン

現在我々は、特急製造で貧弱な検証しかされていない新型ワクチンのことを、極めて安全で効果的であると聞かされている。このワクチンの検証結果は、NEJM誌に掲載されている。【参考資料39】 安全性と合併症の判定は、ワクチン接種後7日間しかなされていないことは知っておくべき有意義な情報である。信じられないぐらい短い評価期間である。ギランバレー麻痺は、ワクチン接種後、何ヶ月も後で発生する可能性がある。子供の神経発達障害、行動異常、発作も同様である。

我らの豚インフルエンザ・ワクチンの安全調査書を作った人は、全員ワクチン・メーカーのCSLバイオセラプーティック(CSL Biotherapeutics)の社員であり、8人は同社の株式を所有していたことは、興味深い。【参考資料39】 この事実報告は、NEJM誌の情報開示方針の一環としてなされた。

このワクチンが安全であり、季節性インフルエンザ・ワクチンとまったく同じように製造されていると説明されたなら、いつも忘れないでいてほしい。他に何か知らないことはないか? 何ヶ月、何年も後に、更には何十年も後になって明らかになるようなことはないだろうか?ということを。いったんワクチンを注射してしまい、合併症を起こしてしまったならば、生涯徐々に悪化しながら続く病気に対してできることは殆ど何もない。1時間物の悲劇のドキュメンタリーの登場人物になるだけだ。

ラッセル・ブレイロック(Russell Blaylock)博士の紹介

ブレイロック博士は、広範に認証された神経外科医であり、著作や講演も行っている。過去25年間、栄養学の指導に加えて、神経外科手術に携わってきた。最近は仕事を引退し、栄養学の研究に専念している。

ブレイロック博士は、三冊の本を著し、イラストも描いている。一冊目は興奮性毒をテーマとした"Excitotoxins: The Taste That Kills"で、神経システムの病気との関係を論じたものである。

二冊目の"Health and Nutrition Secrets That Can Save Your Life"は、あらゆる病気の共通の基盤を取り上げ、高齢化疾病の栄養的予防、重金属の毒性からの防護、フッ化物の議論、殺虫剤と除草剤の毒性、興奮性毒の最新情報、ワクチンの議論、心臓発作と脳梗塞の予防について書かれている。

三冊目の"Natural Strategies for Cancer Patients"は、2003年4月に発行されている。癌に打ち勝つ方法、旧来の治療法の有効性の増進方法、これら治療と関係ある合併症の予防法について議論している。

さらに、医学のテキストで三つの章を担当し、バイオ・テロに対する栄養学的防衛に関する冊子、多重的な硬化症に関する冊子を執筆・図解している。専門家で相互検証する専門誌に、さまざまなテーマに関して30本以上の科学論文を書いている。

一冊目の出版以来、数々の全国ラジオ・国際合同ラジオ番組にゲスト出演している。


マーコラ(Mercola)博士のコメント

最初に、この豚インフルエンザ大流行に関する優れた論評を書いてくれたブレイロック博士に感謝したい。そして、H1N1のように穏やか(マイルド)なウィルスに対抗すると称して未検証のワクチンの大規模接種に殺到することの安全性と正気さに疑問を呈し、現在のワクチン計画が当然としていることに挑もうとする医師・医療関係者が増えているが、そうした全ての人々に感謝の気持ちを広げたいと思う。

こうした懸念を声に出すことには勇気が要る。患者や人々を守るために勇気をもってそうした行動を取る医療関係者を称賛したい。

2009年10月28日にMedscapeに掲載された記事は、医療界の中に相反する意見が明らかに存在することを描いている。ワクチンの問題は、人々に信じさせようとしているほど単純ではない。現在なされつつあることの安全性に疑問を持つ人々は、主流から外れた変人でも、やぶ医者でも、狂信者でもない。

多くは、深い学識のある医療専門家であり、医学の学校で教えられることや製薬会社のセールスマンの説明を乗り越えて、自分自身で考え、調査しようとする人々である。

ナンシー・テリー(Nancy Terry)は、「医師の会話、H1N1ワクチンは打つ価値があるか?」でこう書いている。

しかしながら、他の医者は、一様に頑としてH1N1ワクチンを受けようとしない。

「実験用のネズミにはなりたくない」とある内科医は言う。「家族を含めて私はワクチンを絶対に打たない。ありえない」と別の内科医も言っている。

「どっちのワクチンにも断固としてNoだ」と、ある診療医は言う。「豚インフルエンザについては、前回も今回のワクチンも、ジョージフ・マーコラ博士の見方に賛成だ。今まで読んだ情報をもとにすれば、身体に良い効果より悪い効果の方が多いと思う」

「この前のワクチンも急遽製造されたのを覚えている。人が死んだり、麻痺になったりした」と別の診療医が言う。「いちかばちか賭けてみるかな」

既にインフルエンザに曝露している人々にワクチンを勧めてよいものか迷っている医師も何人かいる。

9月の間を通じてH1N1の症例を実際に見てきた救急医は、こう言った。「ここでの流行が南半球のインフルエンザ・シーズンと酷似しているなら、H1N1ワクチンが準備できる頃には、ウィルスは社会に出回っているだろうね」

「このウィルスは、おばあさんの時代の季節性インフルエンザとは違う」と、ある小児科医は言う。「過去にはなかった豚と鳥のハイブリッド、4倍の混ぜ合わせウィルスだ。比較的弱々しいとはいえ、今までのやつとは全然違う」 だから、ワクチンと感染症に関する警告は当然であると彼は考えている。「今のところ試験結果も安全なようだし、季節性のインフルエンザ・ワクチンにないような副作用が起きるというのは考えられない」と彼は言い加えた。

診療医は「政府が危機対応で二、三社のメーカーと巨額契約して土壇場になって作るワクチンは、だいたい厄介な副作用がつきものだ」と認めている。

診療医は「今のところ総じて軽い症例ばかりだが、安全性がはっきり確認される前に このワクチンを全部の子供に勧めてよいものか、よく分からない」と言っている。

読んで頂いて分かるように、慎重論を唱えている医者は私だけではない。一緒に力を合わせれば、変えることができる。不必要な害悪から無数の人々を救うことができるはずだ。

あなたも一石を投じることができる

多くの世論調査を見ると、インフルエンザとワクチン、特にH1N1に関する知識を身につけた人が増えており、我々は変化を起こすことができている。最新の世論調査では、多くの地域で30%から50%の人々が豚インフルエンザのワクチンを接種しない意思を持っていることが明らかになった。まだ決断しかねている人は、いろいろと疑問点があることだろう。そこで、我々は、印刷して配布できるようチラシを作成した。商店、企業、学校など地域の社会全域への配布に活用してほしい。

(翻訳:為清勝彦 Japanese translation by Katsuhiko Tamekiyo)

原文の紹介

原文 

関連サイト

マーコラ博士の医療情報 Mercola.com

ラッセル・ブレイロック博士のホームページ 

参考資料・引用文献

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